突然の事故と先の見えない治療
2020年の春、Yさんのお母様(80代・女性)は、青信号の横断歩道を歩行中、右折車にはねられ、外傷性くも膜下出血とかかと骨折という大怪我を負いました。Yさんが当時を振り返ります。
「母は事故前まで元気に一人で暮らしていましたが、事故後は心身ともに大きなダメージを受けました。感染症の流行もあり入院できず、家族で介護しましたが、記憶力の低下や感情の起伏が激しくなるなど、変わり果てた母の姿を見るのは本当に辛いものでした」
治療は続きましたが、後遺症は明らかで、家族の負担は増すばかりでした。
賠償金提示のないまま募る経済的な不安
治療と介護が続く一方で、Yさんを悩ませたのがお金の問題でした。
「かかとの骨は変形し、めまいで転倒を繰り返す母。明らかに後遺症が残っているのに、相手方の保険会社からは賠償金について具体的な提示が全くありませんでした」
保険会社から提示される前に示談交渉をはじめるしかない状況で、このままでは治療費や介護の負担に見合った補償を受けられないのではないか。Yさんは強い不安と焦りを感じていました。
「事故で性格まで変わってしまった母をどう支えていけばいいのか、その上、お金の心配までしなければならない。本当に途方に暮れていました」
弁護士依頼で後遺障害12級認定、賠償金627万円を獲得
「このままでは泣き寝入りになってしまう」と感じたYさんは、弁護士に依頼することを決断しました。
「弁護士特約はありませんでしたが、専門家の助けを借りるしかないと思いました。弁護士さんは、まず後遺障害の等級認定に向けて動いてくれました」
高次脳機能障害の立証は困難でしたが、弁護士はかかとの骨折後の変形に着目。その結果、後遺障害等級12級13号という正当な評価を勝ち取ることができました。
「後遺障害等級が認定されたことで、その後の示談交渉を有利に進めることができました。最終的に、休業損害や逸失利益なども含め、総額627万円で示談が成立しました。保険会社から何も提示がなかった状態から、これだけの補償を得られたのは、本当に弁護士さんのおかげです」
同じ状況で悩んでいる方へのメッセージ
「事故の賠償金交渉は、専門知識がないと、相手方保険会社のペースで進められてしまいます。特に、私たちのようにはじめから提示がないケースでは、何を基準に交渉すればいいのかすら分かりません。適正な賠償金を得るためには、弁護士の力が不可欠だと痛感しました。保険会社の対応に少しでも疑問や不安を感じたら、費用を心配する前に、まずは専門家に相談することをお勧めします」