横断歩道での事故と重い後遺症
ある年の冬、Sさんのご主人は、妻のてるよさん(仮名・60代)が交通事故に遭ったという知らせを受け、耳を疑いました。
「妻が神奈川県内で横断歩道を歩行中、右折してきた車にはねられたんです。腰の圧迫骨折や肋骨骨折など、複数の骨を折る大怪我でした」
Sさんは半年間の治療を続けましたが、体には痛みが残り、後遺障害等級11級が認定されることになります。
保険会社の非情な対応と募る不信感
しかし、Sさんご夫妻をさらなる苦しみが襲います。それは相手方の保険会社の信じがたい対応でした。
「妻にはもともと持病があったのですが、保険会社はそれを理由に『今回の事故による損害はない』と主張してきたのです。納得できるわけがありません。私たちは紛争処理センターに駆け込みましたが、そこで提示された和解案すら、保険会社は拒否しました」
さらに保険会社は「支払い義務はない」として、Sさんご夫妻を相手に裁判まで起こしてきたのです。
「被害者であるこちらが訴えられるなんて…。あまりに理不尽で、怒りを通り越して言葉もありませんでした」
絶望的な状況からの訴訟と苦渋の決断
ご主人は、この絶望的な状況を打開すべく、弁護士に依頼することを決意します。
「相手から訴訟を起こされているという、最悪の状況からのスタートでした。弁護士さんからは、妻の過去のカルテの記載が不利に働く可能性があり、厳しい裁判になるだろうと告げられました」
相手方の強硬な姿勢に対し、弁護士は粘り強く交渉を重ねました。
「正直、十分な結果とは言えないかもしれません。ですが、弁護士さんのおかげで最終的には和解というかたちで解決することができました。もし依頼していなければと思うと、ぞっとします。専門家に頼んで本当に良かったです」
同じように理不尽な対応に苦しむ方へ
「保険会社は、時に被害者の弱みにつけこむような、信じられない対応をしてくることがあります。私たちのように、持病などを理由に正当な補償を拒まれたら、決して一人で抱え込まないでください。すぐに専門家である弁護士に相談することをお勧めします」