突然の追突事故と終わらない治療
ある年の春、公務員として働くSさん(30代・男性)は、岩手県内で停車中に後続車から追突される事故に遭いました。過失割合は10対0、Sさんに非はありませんでした。
「首と腰のむちうちと診断され、そこから半年近く通院することになりました。事故のせいで有給休暇も使い果たしてしまい、仕事にも影響が出て大変でした」
Sさんは懸命に治療を続けましたが、症状はなかなか改善しませんでした。
保険会社からの提示額と拭えない不信感
事故から約6ヶ月後、治療の打ち切りと共に、相手方の保険会社から示談案が提示されました。
「『慰謝料は通院日数から計算して約32万円が自賠責保険の上限です』とはっきり言われたんです。知人に相談したら『そんなことはない』と言われ、保険会社の言うことを鵜呑みにしていいのか、すごく不安になりました。最終的に手元に残る金額として提示されたのは53万円ほど。この金額で示談してしまっていいのか、本当に悩みました」
弁護士依頼で示談金は121万円に大幅増額
保険会社の提示額に納得できなかったSさんは、自身の自動車保険についていた弁護士特約を使い、専門家に相談することを決意しました。
「慰謝料の計算方法が本当に正しいのか、増額の余地はないのか、そこを一番に聞きました」
依頼を受けた弁護士は、保険会社の提示が自賠責保険の基準に基づいた低額なものであることを指摘。裁判で用いられる、より高額な基準で交渉を開始しました。
「後遺障害は認められませんでしたが、その後の交渉がすごかったです。当初の提示額53万円から、最終的には121万円で示談することができました。約68万円も増額したんです。専門家にお願いして本当に良かったと心から思いました」
適正な賠償金を得るために
「保険会社が言う金額がすべてではありません。私のように、本来もらえるはずの金額よりずっと低い額を提示されているケースは多いと思います。少しでも『おかしいな』と思ったら、示談書にサインする前に弁護士さんに相談してください。弁護士特約があれば費用の心配もいりません。正しい知識で、正当な権利を守ってもらうべきです」