施設からの連絡で知った父の急変
ある年の夏、Hさんの息子様は、入居していた施設からの電話で、父であるHさん(80代・男性)の急変を知らされます。
「『お父様が施設で転倒されました』と。しかし、その連絡があったのは転倒から4時間近く経ってからでした。すぐに救急車を呼んだわけではなかったんです」
そう語るHさんの息子様の声には、当時の混乱と憤りがにじんでいました。
「慌てて病院に駆けつけましたが、父の意識ははっきりせず、医師からは後頭部骨折と脳挫傷で危険な状態だと告げられました。そして翌日、父は帰らぬ人となりました」
突然の出来事に、ご家族は深い悲しみに包まれました。
拭えない施設への不信感と怒り
事故後の施設の対応は、Hさんの息子様に大きな不信感を抱かせました。
「転倒後、父は嘔吐や痙攣をしていたというのに、なぜすぐに救急車を呼んでくれなかったのか。もし迅速に対応してくれていれば、助かったかもしれない。そう思うと、悔しくてなりません。施設側の説明も曖昧で、怒りしかありませんでした」
大切な家族を失った悲しみと、施設への不信感。Hさんの息子様は、どうしていいかわからないまま、心身ともに疲弊していきました。
弁護士への相談と予期せぬ解決
「このままでは父が浮かばれないと思い、弁護士さんに相談することにしました。施設側の対応の遅れについて、責任を問いたいと伝えました」
Hさんの息子様の依頼を受け、弁護士はすぐに施設側との交渉を開始しました。
「法的には責任を問うのが難しい側面もあると聞き、正直、半ば諦めていました。でも、弁護士さんが私たちの気持ちを汲んで粘り強く交渉してくださり、最終的に解決金としてまとまった金額を支払ってもらうことで示談が成立しました。諦めずに相談して本当に良かったです」
同じ状況で悩んでいる方へのメッセージ
「家族を亡くした悲しみの中で、施設と直接交渉するのは精神的に非常につらいことです。専門的な知識もありませんし、どうしていいか分かりませんでした。私たち遺族の気持ちに寄り添い、最後まで戦ってくれる弁護士さんの存在は、本当に心強かったです。一人で抱え込まず、まずは専門家に話を聞いてもらうことが大切だと思います」