安全なはずの施設で…母に起きた悲劇
Nさんの娘様のお母様、Nさん(80代)は、埼玉県内の施設に入所していました。しかしある年の秋、悲劇が起こります。
「母は認知症が進んでおり、体も不自由でした。その日、施設で入浴の介助を受けている際に、簡易ベッドから転落して頭を打ったと連絡がありました。スタッフの方が少し目を離した隙の出来事だったそうです」
Nさんはすぐに病院へ搬送されましたが、急性硬膜下血腫と診断され、懸命な治療の甲斐なく、約1ヶ月後に息を引き取りました。
施設への不信感と、前に進めない家族の葛藤
突然母を失ったNさんの娘様は、深い悲しみと同時に、施設に対する強い不信感を抱きました。
「以前にも施設で転倒して骨折したことがあったと聞いています。危険性が分かっていたはずなのに、なぜ防げなかったのか。安全管理はどうなっていたのかと、怒りがこみ上げました。施設側は謝罪はしましたが、事故の詳しい経緯を聞いても納得できませんでした」
さらに、契約者である叔父(Nさんの弟)が争うことに消極的で、家族の中でも意見がまとまらず、どうしていいか分からなくなってしまったと語ります。
弁護士と共に求めた責任の所在と、心の整理
「このままでは母が浮かばれない。きちんと責任の所在を明らかにしてほしいと思い、弁護士さんに相談することを決めました」
依頼を受けた弁護士は、Nさんの娘様に代わって施設側と交渉を開始。施設の安全配慮義務に問題があったことを指摘し、法的な責任を追及しました。
「複雑な交渉をすべてお任せできたことで、精神的な負担が大きく減りました。私たちが納得できるよう説明を尽くしてくださり、おかげで少しずつですが気持ちの整理をつけていくことができました」
同じ状況で悩んでいる方へのメッセージ
「家族を亡くした悲しみの中で、複雑な手続きや交渉をするのは本当に辛いことです。特に私たちのように親族間で意見が分かれてしまうと、さらに苦しい状況になります。専門家である弁護士さんに間に入ってもらうことで、冷静に話を進めることができました。一人で抱え込まず、まずは相談してみてほしいです」