キャリアを揺るがした突然の自転車事故
ある年の5月、Mさん(30代・男性)は、奈良県内の交差点で自動車との出会い頭の事故に遭いました。
「自転車で走行中、自動車と衝突しました。事故の衝撃で記憶が飛ぶほどでした。過失割合はこちらが45%とされましたが、右肩鎖関節脱臼や足の骨折など、仕事や将来に影響するほどの大きな怪我を負ってしまいました」
大学院を修了し、会社員としてキャリアを積む傍ら、インターネットでの副業も行っていたMさん。この事故は、彼の人生設計を大きく狂わせるものでした。
後遺障害12級認定も、提示額407万円に愕然
治療の末、Mさんの右肩には後遺障害等級12級が認定されました。しかし、相手方の保険会社から提示された示談金額は約407万円。その内訳にMさんは愕然とします。
「後遺障害が残ったというのに、将来の収入減を補う逸失利益の計算が、到底納得できるものではありませんでした。私の学歴やこれまでのキャリア、副業収入などを主張しても、『弁護士を立てないと話は聞けない』の一点張り。まるで門前払いで、悔しさと怒りがこみ上げてきました」
弁護士と掴んだ、倍増の808万円
個人での交渉に限界を感じたMさんは、弁護士に依頼。ここから反撃が始まります。
「弁護士さんに依頼し、私の主張を法的な観点から再構成してもらいました。交渉は紛争処理センターまで持ち込まれ、保険会社は後遺障害の存在自体を争ってくるなど、非常に厳しいものでした」
副業収入の扱いなど、争点は多岐にわたりましたが、弁護士は粘り強く交渉。その結果、最終的に当初提示額の倍近くとなる約808万円で示談が成立しました。
「400万円以上も増額されるなんて、夢にも思いませんでした。保険会社の提示を鵜呑みにしていたらと思うと、ぞっとします。専門家に頼んで、正当な権利を主張することの重要性を心から実感しました」
同じ悩みを持つ方へ
「保険会社の提示額は、あくまで彼らの基準です。それに納得できないと感じたら、絶対に諦めないでください。私のように弁護士特約がなくても、結果的に費用を差し引いてもはるかに大きな金額を手にすることができました。まずは専門家に相談し、ご自身の状況が正当に評価されているか確認するべきです」