突然の正面衝突と残された後遺症
「あれは、ある年の正月のことでした。秋田県内で車を運転していたら、対向車がセンターラインをはみ出してきて、正面から激しく衝突されたんです」
そう語るのは、秋田県にお住まいのTさん(30代・男性)。事故の過失割合は相手方が100%でした。
「この事故で右の股関節と左のひざを骨折し、前歯も4本折れてしまいました。顔には今も傷が残っています。約2ヶ月入院し、その後も1年近くリハビリに通い続けました。でも、股関節の痛みは取れず、深くしゃがむことができなくなってしまったんです。和式のトイレも使えません。まさかこんな後遺症が残るなんて、本当にショックでした」
3年越しの示談交渉と保険会社への不信感
事故から3年が経ち、Tさんの右股関節の可動域制限などに対しては、後遺障害併合11級が認定されました。しかし、相手方の保険会社から伝えられた示談金の額に、Tさんは愕然とします。
「『示談額はおおよそ400万円位かな』と電話で言われたんです。事故から3年も経って、ようやく示談の話が来たと思ったらこの金額です。股関節は今も痛くてしゃがめないし、将来のことを考えると、到底納得できるものではありませんでした」
後日、書面で提示された金額も約465万円。Tさんの怒りと不信感は募るばかりでした。
弁護士への依頼と粘り強い交渉の末の解決
「『この先の事を考えると最低でも今の額の2倍はいただかないと納得いきません!』そんな思いで、弁護士さんに相談することにしました。幸い、自分の自動車保険に弁護士特約がついていたので、費用は心配ありませんでした」
依頼を受けた弁護士は、すぐさま相手方保険会社と交渉を開始。しかし、交渉だけでは大幅な増額が見込めないと判断し、交通事故紛争処理センターでの解決を目指すことにしました。
「弁護士さんが粘り強く主張を続けてくれたおかげで、最終的にはじめの提示額の5倍以上になる、約2458万円で和解することができました。後遺症を抱えながら生きていく不安が、少し和らいだ気がします」
同じ状況で悩んでいる方へのメッセージ
「もしあのまま保険会社の言うことを聞いていたら、と思うとぞっとします。事故のせいで体は元通りにはならないし、その上、補償まで不十分だなんて、あまりにも理不尽です。保険会社の対応に少しでも疑問を感じたら、絶対に一人で悩まず、弁護士さんに相談するべきです。正しい補償を受ける権利が、私たち被害者にはあるんですから」