働き始める直前の悪夢、バイク自損事故
「あれは2016年の春でした。当時20歳だった息子が、バイクで自損事故を起こしたと聞き、本当に血の気が引きました」
そう語るのは、岐阜県にお住いのSさんのお父様。
「診断は第一腰椎の圧迫骨折。専門学校を卒業し、自動車整備士としてまさにこれからという時でした。入社日に顔を出しただけで、結局2ヶ月も入院することになってしまったんです」
ご子息のSさんは、社会人としてのスタートを、病院のベッドの上で迎えることになりました。
息子の続く痛みと保険会社の低い評価
事故から約5ヶ月後の夏、症状固定の診断が下ります。
「退院後も、背骨の左側が明らかに出っ張ってしまって。息子はひどい痛みを訴えることもありました。後遺障害は11級7号という重い等級が認定されたものの、保険会社から提示された金額を見て愕然としました」
人身傷害保険から提示されたのは、後遺障害慰謝料と逸失利益を合わせてわずか240万円。
「これから整備士として体を動かす仕事をしていく息子の将来を考えると、この金額では到底納得できませんでした。この悔しさは、親として言葉にできませんでした」
息子の将来のため、父が起こした行動
「仕事で忙しい息子に代わって、私が弁護士さんに相談に行くことにしました。息子の体の状態と、提示額への不満を伝え、交渉をお願いしました」
しかし、保険会社は低い金額を主張し続けたため、裁判に。
「保険会社側の都合で、裁判は1年以上もかかりました。本当に長く、もどかしい時間でした。裁判官の心証も必ずしも有利ではなかったようですが、弁護士さんは諦めずに粘り強く交渉を続けてくださいました」
長い闘いの末、最終的に約815万円で和解が成立しました。
「当初の提示額から大幅に増え、本当に感謝しています。息子の将来への不安が、少し和らいだ気がしました」
お子さんが事故に遭われたご家族へ
「息子の将来がかかっている問題でした。もし、あの時保険会社の言う通りにしていたらと思うと、今でもぞっとします。大切なご家族が事故に遭われ、保険会社の対応に疑問を感じたら、一人で抱え込まずに専門家へ相談することが本当に大切だと思います。親として、子どものためにできる最善を尽くすことができました」