自転車事故で高校生の息子が…顔に残った傷跡
ある年の夏、Iさん(10代・男性)のお父様は、一本の電話に凍りつきます。息子さんが交通事故に遭ったという知らせでした。
「息子は自転車で走行中、自動車に衝突されたんです。命に別状はありませんでしたが、顔に消えない傷が残ってしまいました。まだ若い息子の将来を思うと、親としてやりきれない気持ちでした」
そう語るお父様の声には、当時の動揺と息子さんを思う深い悲しみがにじんでいました。
「治療を続けましたが、傷あとははっきりと残りました。この傷が、息子の人生にどう影響するのか…金銭的な問題だけではない、重い不安がのしかかりました」
後遺障害は「非該当」、提示額はわずか約10万円
治療が一段落し、相手方の保険会社から連絡がありました。しかし、その内容はIさん親子をさらに絶望させるものでした。
「顔に残った傷について後遺障害は『非該当』、そして賠償金の提示額は、わずか9万7510円でした。言葉も出ませんでしたね。息子の心と体に残った傷の対価がこれか、と。馬鹿にされているとしか思えず、強い憤りを感じました。このままでは絶対に終わらせられないと思いました」
お父様は、保険会社の不誠実な対応に、怒りを通り越して呆れてしまったと語ります。
弁護士依頼で後遺障害12級認定!賠償金は37倍以上に増額
「この提示額は到底受け入れられない。そう思い、すぐに弁護士さんに相談しました。後遺障害の異議申立てからお願いすることにしたんです」
弁護士が医学的な証拠を揃えて異議申立てを行った結果、一度は非該当とされた後遺障害が12級14号として認定されました。この結果、まず自賠責保険から224万円が支払われました。
「驚きました。それだけでも当初の提示額とは比べ物になりません。さらに弁護士さんが相手の保険会社と交渉を重ねてくださり、最終的に示談金として約148万円が上乗せされ、総額で371万7585円を受け取ることができました。最初の提示額の37倍以上です。専門家に頼むことの重要性を痛感しました」
保険会社の提示額を鵜呑みにしないでください
「もし、私たちが最初の提示額でサインしていたらと思うと、ぞっとします。お金がすべてではありませんが、適正な賠償金は、被害者が受けるべき正当な権利です。保険会社から提示された金額が『こんなものか』と思ってしまう方もいるかもしれませんが、それは間違いかもしれません。特に、私たちのように後遺障害の等級が覆るケースもあります。納得できない時は、諦めずに弁護士のような専門家に相談してください。その一歩が、結果を大きく変えるはずです」