ひき逃げ事故と残された後遺障害
2020年の春、Tさん(40代・男性)は都内の交差点で自転車で走行中、自動車にはねられ、加害者にその場から走り去られるという悪質な「ひき逃げ」事故に遭いました。
「こちらが一時停止を無視してしまった過失はありますが、相手は救護もせず逃げたんです。1ヶ月後に捕まりましたが、許せない気持ちでいっぱいでした」
この事故でTさんは左の鎖骨を骨折する大怪我を負い、治療の甲斐なく肩に痛みが残ってしまいました。
逸失利益ゼロ。納得できない賠償提示
Tさんの肩の痛みは、後遺障害等級14級9号として認定されました。しかし、その後、加害者側の保険会社から提示された賠償額は、Tさんの苦しみに到底見合うものではありませんでした。
「提示された金額は、すでに支払われた治療費などを除くと約104万円でした。後遺障害が残ったことによる将来の減収分、つまり逸失利益が一切計算されていなかったんです。慰謝料も低く、ひき逃げという事情も考慮されていない。この金額では絶対に示談できないと思いました」
弁護士介入で賠償金が約102万円増額!
「提示額の妥当性が分からず、このままでは泣き寝入りになってしまうと思い、専門家である弁護士さんに相談することにしました」
依頼を受けた弁護士は、Tさんの年収などに基づき逸失利益を正当に算出し、慰謝料についても裁判で用いられる基準で計算し直し、保険会社と粘り強く交渉しました。
「当初の提示額約104万円から、最終的には206万円以上を受け取ることができました。約102万円もの増額です。逸失利益や慰謝料がきちんと認められ、本当に感謝しています。保険会社との煩わしい交渉をすべてお任せできたのも心強かったです」
賠償金の提示があったら、まず弁護士へ
「保険会社は、被害者が知識に乏しいことを見越して、あえて低い金額を提示してくることがあると今回の件で学びました。私のケースでは逸失利益が完全に無視されていましたからね。示談書にサインする前に、必ず弁護士に相談して、提示額が妥当か確認することをおすすめします。それだけで結果が大きく変わる可能性があります」