突然の悲劇、センターラインオーバー事故
「ある年のお正月のことでした。私たちが乗った車が、センターラインをはみ出してきた対向車に正面から衝突されたんです。過失は相手が100%でした」
そう語るのは、秋田県にお住いのTさんのお父様。当時3歳だった娘のTさんは、この事故で大怪我を負いました。
「娘は右の股関節や左ひざを骨折し、前歯も折れてしまいました。顔にも傷が残って…。約2ヶ月入院し、その後も1年近く通院を続けましたが、後遺症が残ってしまったんです」
股関節の痛みのせいで、Tさんはしゃがむことができなくなりました。「まだ小さい娘が、これから先どうなってしまうのか…本当に胸が張り裂けそうでした」と、お父様は当時の心境を振り返ります。
3年後の提示額と募る不信感
事故から3年が経ち、ようやく相手方の保険会社から示談の話が来ました。
「電話で『示談金はおおよそ400万円くらい』と言われました。娘がこれだけ苦しんでいるのに、そんな金額で納得できるはずがありません。顔の傷や歯のこともありますし、この先のことを考えると、とても受け入れられないと強く感じました」
その後、保険会社から書面で届いた正式な提示額は、さらに低い約277万円。Tさんのお父様の不信感は頂点に達しました。
「ふざけているのかと思いました。3年も待たせた挙句、この金額かと。保険会社の対応には本当に腹が立ちましたし、このままでは娘が報われないと、悔しさでいっぱいでした」
弁護士への依頼と未来への光
このままではいけないと、Tさんのお父様は弁護士に相談することを決意します。
「後遺障害は12級と認定されていましたが、提示額はあまりに低い。納得できないと弁護士さんに訴えました。自動車保険の弁護士特約が使えたので、費用を気にせず依頼できたのは幸いでした」
弁護士はすぐさま交渉を開始。しかし、保険会社との交渉では大幅な増額が見込めなかったため、「交通事故紛争処理センター」という第三者機関での解決を目指すことになりました。
「弁護士さんが粘り強く交渉してくださり、最終的に紛争処理センターから約928万円の和解案が提示されました。当初の提示額から3倍以上です。ようやく娘の将来への補償が確保できたと、心から安堵しました」
お子さんの未来のために、諦めないで
「もしあのまま保険会社の言うことを聞いていたら、娘の将来はどうなっていたか…そう思うとぞっとします。特に、お子さんが被害に遭われた場合、親としては将来が本当に心配だと思います。保険会社の提示がすべてではありません。少しでもおかしいと感じたら、絶対に諦めずに専門家である弁護士さんに相談してください。子どもの未来を守るために、戦うべきだと思います」