突然の側面衝突と失われた記憶
ある年の秋、当時福岡県に住んでいたAさん(30代・女性)の日常は、一台の車によって突然打ち砕かれました。
「信号のない交差点で、私が優先道路を直進していたところ、一時停止を無視した車が真横から突然、ドン!と…。すごい衝撃で、事故後1日間の記憶が全くありません」
病院に搬送されたAさんは、脳挫傷と診断され、2週間の入院を余儀なくされました。
「脳の損傷だけでなく、嗅覚が鈍くなり、膝の感覚も麻痺してしまいました。顔にも傷が残り、本当にショックでした」
後遺症の苦しみと保険会社の理不尽な対応
退院後もAさんは懸命に治療を続けましたが、体には複数の後遺症が残りました。
「顔の傷がひどく、笑うと引きつってしまうので通院を続けていました。でも、脳や膝の症状は、まだ治療が必要なのに一方的に打ち切られてしまって…。後遺障害は併合12級と認定されましたが、これで終わりなのかと納得できませんでした」
さらに、見えない後遺症もAさんを苦しめます。
「夫から『事故の後、感情の起伏が激しくなった』と言われることもあり、自分でもコントロールできない苛立ちを感じることがありました。そんな中、保険会社から示談の提示がありましたが、顔の傷の治療費を賠償金から差し引くと説明され、怒りと不安でいっぱいになりました」
弁護士への相談と納得のいく解決
保険会社の対応に不信感を募らせたAさんは、弁護士に相談することを決意します。
「このままではいけないと思い、提示された内容が妥当なのか、後遺障害の等級はこれでいいのか、専門家の意見を聞きたくて弁護士さんに相談しました」
依頼を受けた弁護士は、保険会社と交渉を開始。問題となっていた顔の傷の治療費の扱いについて、粘り強く主張を続けました。
「弁護士さんが交渉してくれたおかげで、治療費を賠償金から差し引くのではなく、慰謝料を増額するという形で解決に導いてくれました。最初に説明があれば治療を続けるかも考えたのに…という気持ちはありましたが、最終的に私の思いを汲んでいただき、納得できる形で示談することができました」
同じ状況で悩んでいる方へのメッセージ
「事故の怪我は体だけでなく、心にも大きな傷を残します。保険会社の言うことがすべて正しいとは限りません。特に、私のように治療が長引いたり、複雑な後遺症が残ったりした場合は、一人で抱え込まずに弁護士さんに相談することをおすすめします。専門家が間に入るだけで、精神的な負担が全然違います」