信号のない交差点での悪夢
会社員のHさん(40代・男性)が事故に遭ったのは、2023年の秋のことでした。東京都内の片側1車線の道路を自転車で走行中、信号のない交差点で悲劇は起こります。
「道路の左側を走っていたら、対向車線を走ってきた車が急に右折してきて、私の自転車の側面に突っ込んできたんです。全く予期せぬ出来事で、なすすべもありませんでした」
この事故でHさんは転倒し、右膝に激痛が走りました。診断の結果は、右膝前十字靭帯断裂と半月板損傷。重い怪我でした。
後遺障害12級認定と、保険会社の対応への不信感
Hさんは入院こそしなかったものの、約7ヶ月にわたる懸命な通院治療を続けました。しかし、治療の甲斐なく膝の機能障害は残り、後遺障害等級12級13号が認定されます。
「これだけ痛い思いをして、後遺症まで残ってしまった。これでようやく治療が終わると思ったら、今度は保険会社から送られてきた示談の提示内容に愕然としました。後遺障害12級という重い等級なのに、将来の減収分を補償する逸失利益はたった5年分しか認められていなかったんです。この膝で、本当に5年で元通り働けるのか。将来への不安で目の前が真っ暗になりました」
弁護士への依頼と、膝の痛みに対する正当な補償
保険会社の提示に強い不信感を抱いたHさんは、弁護士に相談することを決意します。
「自分一人では、保険会社の言っていることが正しいのかどうかも判断できません。専門家の力を借りるしかないと思いました」
依頼を受けた弁護士は、Hさんの将来の不安を解消すべく、すぐに保険会社との交渉を開始。逸失利益の労働能力喪失期間が短すぎることなどを強く主張しました。
「弁護士さんは、私の逸失利益は10年で計算されるべきだと交渉してくれました。慰謝料についても、裁判で使われる基準で算定し直してくれました。交渉の経過はすべて弁護士さんにお任せできたので、私は治療に専念することができ、精神的に本当に楽になりました。最終的に、納得のいく内容で示談することができました」
疑問を感じたら、まずは専門家に相談を
「もしあの時、保険会社の提示を鵜呑みにしていたらと思うと、ぞっとします。後遺障害が残った悲しみに加え、お金の面でも泣き寝入りするところでした。事故のことで分からないことや、保険会社の対応に少しでも『おかしいな』と感じたら、一人で抱え込まずに弁護士さんに相談することをお勧めします。それが、ご自身の権利を守るための第一歩だと思います」