悪夢のはじまり、信号のない交差点での衝突事故
「あれは2015年の冬の朝でした。バイクで通勤途中、信号のない交差点で、大型トラックと接触してしまったんです」
そう静かに語るのは、愛知県にお住まいのAさん(50代・男性)。
「一時停止のある側だったのですが、停止線を少し越えて安全確認をしようとした瞬間、トラックの側面に衝突しました。フルフェイスのヘルメットをかぶっていましたが、強い衝撃で、すぐに自分の足が大変なことになっていると分かりました」
この事故により、Aさんは右足に重傷を負い、長い闘病生活を余儀なくされました。
2年間の闘病と右足切断という苦渋の決断
事故後、Aさんは入院し、懸命に治療を続けました。
「なんとか足を残そうと、病院の先生と二人三脚で2年間、本当に頑張りました。でも、骨髄炎を何度も繰り返し、このままでは菌が全身に回る危険があると言われ…。2018年の初め、右足の下肢を切断することを決断しました」
長い闘病の末の辛い決断。それに追い打ちをかけるように、相手方からは一度も見舞いや謝罪の言葉もありませんでした。
「治療費は通勤労災で何とかなっていましたが、相手の誠意のない態度には、本当に腹が立ちました。どうしてこちらがこんなに苦しまなければならないのかと、毎日やりきれない思いでした」
藁にもすがる思いで弁護士に相談
足を失い、相手の対応にも絶望していたAさん。そんな時、周囲の助言がAさんを動かします。
「周りの人から『一度、弁護士に相談してみたらどうか』と言われ、藁にもすがる思いで連絡しました。事故の状況や2年間の治療、足を切断したこと、相手が何もしてこないこと、すべてを話しました」
Aさんの依頼を受けた弁護士は、Aさんが加入していた自賠責保険への後遺障害の請求手続きを行いました。
「弁護士さんがいなければ、どうしていいか分からず、泣き寝入りしていたかもしれません。しばらくして、後遺障害等級『併合4級』が認定されたと連絡がありました。自分の負った障害がきちんと認められたことに、少しだけ気持ちが救われました」
同じ状況で悩んでいる方へのメッセージ
「事故で大きな怪我を負い、先の見えない不安の中にいると、正常な判断はできなくなります。私も、自分の過失が大きいからと諦めかけていました。でも、専門家である弁護士さんに相談したことで、道が開けました。一人で抱え込まず、まずは専門家に話を聞いてもらうことが、解決への第一歩だと思います」